Congratulations!!

 山東です。
 当学科4年生の三宅奈々さんが、11月15日(日)に福山市立大学で開催された、第4回英語プレゼンテーションコンテストで最優秀賞を受賞しました。
 三宅さんは将来、英語教員になることを志望しています。教育実習先やアルバイト先の塾で、英語に苦手意識を抱いている生徒と接するにつれ、どうすれば彼らがそれを克服できるかを模索してきました。そこでフィンランドの教育方法に着目し、日本の教育に一石を投じるプランを披露して来場者の共感を得ることができました。
 以下、三宅さん本人による受賞報告をご覧ください。

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 私は、15日(日)に福山市立大学で行われた、英語プレゼンテーションコンテストに参加し、最優秀賞を頂戴することができました。


 これまで人前で英語を話す機会があまりなかったため、少し照れくささがありました。しかし、先月三蔵祭で行われた英語プレゼンテーションコンテストで優勝したことで、少し自信がつきました。そんな折、先生方が市立大学の件を勧めてくださったので、チャレンジしてみようと出場を決めました。出場者は全部で9名いましたが、そのうち私を含めた2名が福山大学の学生で、あとの7名は福山市立大学の学生でした。
 
 


2日前の13日(金)に市立大学でリハーサルがあり、他の発表者のプレゼンを見ましたが、内容が非常にユニークで、聞いていてとても勉強になりました。それと同時にプレッシャーや焦りを感じましたが、出場するからには結果を残したいと思い、前日も夜遅くまで発音や文章の確認をし、何度も何度も練習しました。

 当日は学生をはじめ、保護者、年配の方まで幅広い年齢層の方々が見に来られていました。私は3番目で、自分の番がくるまで非常に緊張してしましたが、いざ前に立って発表を始めると、緊張はほとんどなくなり「自分の意見を伝えたい!」という気持ちが高まり、伝えることだけに集中してプレゼンを行いました。観客の方々も時に頷いたり、私の問いかけに答えてくださったりするなど、随時反応してくださっていたので楽しんで発表できたように思います。他の出場者の発表からも「自分の考えを知ってほしい!」という気持ちがとても伝わってきて、みんな同じ思いで発表しているのだなと感じました。


「フィンランドの子供たちの学力は世界トップレベル」
 
テー マは “Let’s Incorporate Finnish Education in Japanese Education”です。私は将来英語の教師になりたいと思っており、教育に関する勉強をすすめていくにつれ、フィンランドの教育が注目されていること を知りました。フィンランドの教育の特徴として、教師の学力が高いこと、大学を卒業するまで授業料が無料であること、そして子供たちの個性をとても大切に した教育を行っていることなど、様々なものが挙げられます。それらの特徴を日本にも少しずつ取り入れ、日本の教育をより良いものにしていこうというのが、 私のプレゼン内容です。

以下が発表の一部です:
Let me introduce my proposals to improve Japanese Education system.
   Suppose there are the students who don’t belong to Faculty of Education. If they want to be teachers, they should go to graduate school and they have to learn pedagogy and teaching methods.
Faculty of Education should change its system into six-year course. It is too short for students to learn pedagogy in four years. The term isn’t long enough to be teachers. I think it needs at least six years to be teachers.
  Finnish Education has many important aspects we must learn. So we should incorporate Finnish Education in Japanese Education.

この発表をきっかけに、フィンランドの教育についてさらに深く知りたいと思うようになりました。そして、英語は自分の思いを伝えたり、他の人とコミュニケーションをとったりするための大切な「手段」だということを実感したので、これからも自分の英語のスキルを磨いていきたいです。

青木ゼミによる講演会が行われました

清水です。

2015年10月31日 府中市立図書館 アルフチュールにて、青木教授と青木ゼミの学生たちによる講演会が行われました。題目は 「井伏鱒二の小説「海揚り」と終戦直後の府中の文化サロン」

以下、青木教授による講演会の概要です。

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青木ゼミでは、3年次に共同研究で井伏鱒二の「在所もの」と言われる郷里福山市とその周辺を舞台とする小説を取り上げて、そこに描かれた地域文化についてフィールドワークを続けてきました。

本学の教育振興助成金の補助も得ながら成果を上げてきましたが、今回はその10年目にあたり、戦争直後の府中市を舞台の一つとする小説「海揚り(うみあがり)」を取り上げて、2014年・2015年と調査を続けてきました。その成果を、10月31日に府中市立図書館で発表しました。


青木ゼミの学生による発表
「海揚り」とは、中世に瀬戸内海に沈んだ備前焼のことで、それが大正期に偶然引き揚げられて骨董マニアの間で垂涎の的となったものです。小説ではその1980年代のブームを取り上げています。その回想談の中で、終戦直後の府中市が登場し、主人公(井伏らしき人物)に、初めて「海揚り」のことを教えてくれた骨董屋・平田八春と、府中市の料亭に集まる画家や彫刻家など文化人たちの姿が描かれています。

私たちの調査の目的は、「平田八春」という骨董屋が実在かどうかを知ることにありました。小説内では、主人公と中学時代の同級生ということになっており、芸術的センスにあふれた魅力的な人物です。今年の調査では、府中市在住の聴講生・小川マチ子さんと府中市立図書館副館長・田中いづみ様の協力で、府中市の郷土資料を収集・展示し、「西坊郷土資料館」の看板を掲げる金只彰浩氏を知ることができ、平田八春が実在の人物であることが判明したのです。また、終戦直後の府中市の活発な文化活動についても知ることができました。

会場には、今回の調査で発掘された平田八春氏制作の額絵「八幡神社境内図 皇紀二六〇〇年」及び、料亭の主人で、画家の北川実氏の油絵を拝借し、掲げました。今回の調査で、八春氏の息子さんにお会いしてお話を伺いましたが、この絵との再会に息子さんは涙されました。そして、この講演会を聞きに来られたギャラリーの経営者の方のところに八春氏の絵付けした菓子鉢があることがわかり、これは息子さんに寄贈されました。さらに、北川実氏の絵は、所蔵者・鍋島医院長から府中市立図書館に寄贈されました。

青木ゼミの調査が機縁となり、様々な出会いが生まれ、喜びの輪が拡がったことを嬉しく思います。